アクリル水槽は正面板・背面板が膨らむものだと思っていませんか?
結論を先に書くと「水槽の板厚によっては膨らむ」というのが答えです。
実際にシミュレーションしてみます。3パターンの板厚で見てみましょう。



水槽が膨らむと何が問題かというと、水槽の寿命に大きく関わるためです。
具体的にどのように力が加わっているか見てみましょう。



板厚が薄い場合、全体的に力がかかっています。
特にセンターフランジ(ひっぱり)に大きな力が加わっていることが分かります。
アクリル水槽が壊れる場合、まずセンターフランジが折れることが多いです。
(詳しくはこちらで解説しています→トラブル!センターフランジが折れる!?)
ちなみに、フランジ(補強)の形状や板厚を工夫することで、膨らみ(変位)、力のかかり方(応力)を軽減できます。今回のフランジの形状は一般的に流通している形状です。前回投稿した「なぜアクリル水槽にはフランジ(補強)があるのか?」の変位と応力の数値が異なるのはフランジの板厚の違いによるものです。
今回の水槽サイズで、長期で使用する場合は板厚8t。数年で買い替える場合は板厚6tが良いと思います。板厚5tは…私は製作したくないです。目的と予算に応じて検討してみてください。
以上まとめると
・水槽が膨らむのはなぜ? →板厚が薄いため。 ・板厚が薄いと何が問題? →水槽の寿命に大きく関係している。
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